2011年2月25日金曜日

解剖 その2

幼少期の父の記憶はほとんどない。
よその家がそうであるように、当時まだ会社勤めをしていた父は、接待とやらでとにかく私が起きているような時間には、家にはいなかったのだろう。
そして、たまにいるときは、母を困らせていたような記憶があり、父が帰ってこなければいいのにとさえ思っていたようにも思う。
そんな父があるとき買ってきたのは、白い兎だった。
私は兎が大好きで、母もとても大切にしていたように思う。
その母のかわいがり方が私の愛情の原型であるように思う。
私の動物好きはこのときに始まり、私は絵を描けば必ず兎にしていたように思う。
好きになれない父の大好きな部分であったのだろう。

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