初任者の大学時代の教官が来校されて、初任者の状況を聞き取り調査された。聴かれたのは、初任者と指導者である私。別々に聞き取りをされた。大学のカリキュラム改善に生かすそうだ。
それで、私に尋ねられたのは「初任者がどのように現場で活躍していますか」という趣旨の質問。
これは、答えられないでしょう(笑)答えられないというのは、うちの初任者がダメだというわけではなく、普通の会社の新入社員が、会社の中で活躍するなんていうことがあるかって考えてくれればわかりやすいと思う。そんなことは通常あり得ないんだと思う。プロ野球のスーパールーキーならいざ知らず。普通の会社員ではあり得ない。1年目なんていったら、会社での研修を受けながら、先輩たちに叱られながら仕事をひたすら覚えるっていう時期でしょう。もし私が、一般企業の社長なら、こういう質問には鼻で笑って「ああ、よくがんばっていますよ」と答えると思う。つまりそう答えるしか答えようがないんだ。それを、そうした質問を平然としてくる大学っていうのは、やっぱり大学だなあなんて思う。
だから、「初任者がどのように現場で活躍していますか」という質問が無意味であること、また、この調査によって大学のカリキュラムが実質的に改善されるなんっていうことは絶対にあり得ないと私は思う。私なら、せめて「色々ご迷惑をかけていると思いますが、どのようなご迷惑をかけていますか?」「大学で指導しておいた方がいいという教育内容はなんだとお考えですか」と尋ねるだろう。これは、大学が本来やるべき仕事なのかという議論は抜きにそう思う。私は、基本的に大学は研究をするところだと思うから、こういう質問を大学側がする必要を本当は感じていない。でも、もしやるとするならこういう質問だろうなあと思う。
それと、教員養成系大学は専門学校にしたらどうだろう?と私は常々思っている。
私は、無礼を承知で来校された大学の先生に尋ねてみた。
「教育大学の先生は、『研究者』と『教育者』という感覚は何対何ですか?」
そのたいへん誠実そうな大学の先生は、困った表情を浮かべながら「人によりますねえ~」と答えられた。
私は、「教育大学」と「教員養成専門学校」を分けたらよいと思う。
そうすれば、もっと双方ともに存在意義を明確にできると思う。
これは、学生にとってもいいし、研究をしたい研究者にとっても良いと思う。
発問・説明・指示を超える対話術 (さくら社),子どもの笑顔を取り戻す! 「むずかしい学級」リカバリーガイド,小学校初任者研修プログラム 教師力を育てるトレーニング講座30(明治図書)・気づいたら「忙しい」と言わなくなる教師のまるごと仕事術(黎明書房)小一・二教育技術連載中他。学級経営学会理事。親サイトはhttp://yarman.server-shared.com/
2011年2月18日金曜日
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